エスプレッソで推量る栄光の日々
せれぷなオウチにかつては、
それはそれは、優雅で雅でそれでいて家庭的で自由快楽主義的な飲み物があった。
いや、それは、飲み物というよりは、儀式、いや、日常があった。
そう、エスプレッソだ。
エスプレッソの歴史は、日本においては、実はなじみが薄い。
まー、今となっては、シアトル系カフェが巷に氾濫し
猫も杓子も、スタバ、エクセシオール、タリーズとなれば、『実は』は致し方なし。
ボクにはそんな感覚ないけれど、多少明治ERAカブレだから、感覚が古い。
きっと今のナウい若者は、コーヒーといえば、
フィルターじゃなく
ましてや、ネスカフェゴールドなスプーンで作るインスタントじゃないのだろう。
コーヒーはドリップで、サイフォン式のエトセトラが、
今で言うスタバ(喫茶店)の命だったのだ。
さも昔から日本にあったようだが、高気圧がなんだ!クレマがなんだ!
クレマなんて、所詮バブルの象徴みたいなものだ。
ジャパニーズモダーンの頃にはなかったんだぞ。
だから思い返せば、エスプレッソマシーンとかが
日本にこんなにも当たり前というか、なじみ深くなったのだって
そんなに昔じゃない。今となれば、エスプレッソを抽出していたって
別に、生活にせれぷな彩りをそれほど濃厚には、加えてくれないだろう。
だけど、昔は違った。エスプレッソを淹れる行為は、
スノビッシュで、厭味な感じのする、お高くとまった、
なんかちょっと勘違いヤロウ臭のするせれぷな行為だったのだよ。
だから、ボクは、エスプレッソが好きだった。
美味しいかといえば、ボクにとってはそんなでもない。
いや、コーヒーがそもそも駄目だ。
だってコーヒーっておなかが痛くなるんですもの。
ちなみにだが、実はドリップコーヒーよりエスプレッソは濃いからカフェインが多そうだが、
むしろ逆で半量ほどだ。おなかにも実はやさしいのさ。
でも、そのスノッブさに、せれぷさにやられて、
割と早い段階から、エスプレッソマシーンをオウチに買っていた。
Imagine 田舎 people making a shot of espresso coffee...
うん、せれぷ以外の何モノでもない。
しかも、実際使ったのは、4,5回だ。
結構ミルクをあわ立てる奴もついた
気圧は低かったが、ラテも作れるお買い得モデルだったが
割とがんばってくれた。田舎モンには、十分だった。
でも片付けだけは面倒だった。そして、知らぬ間に動かなくなった。
たしか、Saecoの奴だったね。当時1万円ぐらいで買った。安かった。
そして、ボクは渡英した。
イギリスでの、パートナーは、直火式(マキネッタ)のアレね。

イタリアのマキネッタといえば、このビアレッティ社のモカエクスプレス。
かの地では、ゆったりした時間がながれていたから(遊学だしね)
お金的な贅沢はできなかったけれど(高価なマシーンは養えない)、
後述する時間的平和的牧歌的ゆとりがあった。
夕飯をルームメイトと食べた後、
このマキエッタを使って、牛乳をあわ立てるぐるぐる回るガジェットを使って
即席ラテを作って、共同のキッチンで何気ない会話とともに飲む。
片付けも面倒だがしゃべりながらでなんだか楽しい。
夕飯後のルーティーンのようになった。
なんともいえない心の余裕でたわいのない会話の相棒としてエスプレッソ。
まーマキネッタだから、クレマなんてなかったけれどね。
泡のような、夢のような時間だった。
そうこれが、モカエクスプレスの本領発揮、役割だった。
そして、そのプロダクトもだんだん底が焦げていく
その経年変化がとても格好良い。
デザイン生活的にもなんともいえない。
あの、性悪オヤジ、、、もとい、なにオヤジだっけ
イタリアンなジローラモ氏がどこかの雑誌に、
毎朝、モカエクスプレスでエスプレッソをいれるのが僕の役割と書いてあった。
そのモカエクスプレスは、黒い取っ手の部分が熔けてしまったのか、
すでに壊れていて持ち手がどこにもない。
だから、エスプレッソを淹れるときには、鍋つかみを使って作っていると書かれていた。
何十年来の付き合いで生まれた経年変化。こういうのが格好良い。
このあたりは、日本の土鍋と同じだ。
このマキネッタに、独特なにおいがつくので、絶対洗剤で洗わない。
何十年と使ったマキネッタは独特なにおいの蓄積があり、
それだけで価値があるのだ。
なおさら格好良い。
古きよき時代だった。
余裕がなければ、なかなかエスプレッソを真には楽しめないと知ったのはこの後だ。
つまり、ボクが日本に戻ったときに思い知った。
だから、ぼくのエスプレッソを飲む資格を求める奮闘記はこの後始まったのだ。
それはまた今度。
ワケわかランチな話がずいぶんと長くなったしね。
そんなこんにゃで、
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スタバのセンスを買いましたって言う人には
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